privatterに投げていた映画の感想まとめ。

2018-05-15 レディ・プレイヤー1
2018-03-03 The Shape of Water
2018-03-03 グレイテストショーマン
2017-07-01 Arrival(メッセージ)
2017-01-10 Don't Breathe
2015-01-06 InterStellar

 2018-05-15 23:57:03 『レディ、プレイヤー1』を観てきた。

まず最初にこれを言わせてほしい。

シエラ117いたよね?スパルタンいたよね?
オアシス中のプレイヤーがパーシヴァルの言葉に集結し決起したシーンで、先頭切って走ってきたスパルタンに「うあああああああああああ!!!!!」ってならないオタクいる!?!?!?!?(主語がでかい)
こう、なんというか、あぁ、彼らを纏うと言うことは、つまりそういうことなんだって外見が内面に影響を及ぼすと言うか、そうでありたかった、その結果!という感じがしてめちゃめちゃに最高だったありがとう……。オアシスの危機にいの一番に駆けつけるスパルタン最高すぎたかよ……。


というわけで、もうほとんどがその感想に食われてしまうのだけれど、あとはそうそう、『サムズアップして溶鉱炉に沈んでいくのは最高だったよな』がマジでそうだったのはめちゃめちゃに笑ってしまった。最高だった。

AKIRAとかも「あぁー、いまの技術で描くとこうなるのか」と。面白かった。というか登場アバター数が多すぎてネタ拾い切れる人何かいないんじゃないか?!って感じでその雑多加減がすごいらしかったなー。オアシス世界の権利関係とかどうなってるんだろうな。modで実装されるぐらいならと企業が提供してたりするんだろうか。何かしら制限つけないとバッドCMになりかねないけれどそのへん安全装置はあるのかなー?
とか考えてしまう。楽しい。


真面目な話をすると、創り手である彼はオアシスを確かな『ゲーム』にしたかったのかもしれないな、と自分は受け取りました。
自分が好きで、人生を捧げたゲームと言う概念。それは、世界を歩くだけでも面白い。けれど、確かなGAMEOVERがある。エンドがある。終わりがどこかにあることで、ゲームはゲームと言う存在を保っている。だからエッグを仕込んだのかもしれない。ずぅっと楽しめるヴァーチャルリアリティは確かに面白くて、現実のようになる。だけど、終わりがないのは自分が愛したゲームではないと(今では終わりがないゲームもゲームではあろうけれども)。
これたぶん無粋かもだけれど、アノラックってガンダルフがモデルなのかなぁ。

あと個人的な好みの話をすると(いや今までも好みの話だけれど)、やっぱりあの決起シーンがめちゃめちゃ熱いんですよ。
最近だと『サマーウォーズ』とかであった、ドイツの男の子が「ナツキ、ボクのアカウントを使って下さい」ってメッセージを皮切りにずあっといろんなアカウントが集うじゃん。他人を矢面に立たせてるんじゃねえって意見ももちろんわかるけど、個人的にはああいうシーンがめちゃめちゃ好きなんだろうなと。

他にはエイチのホラー怖がりとか、リアルで出会った時の確認方法とか、研究者たち全員ただのオタクやんけ!!!!とか、ソレントはハリデーを慕っていたのかもしれない、とかいろいろあるけれど、とりあえず、自分にはめちゃめちゃ面白い映画でした。楽しかった!!!

原作小説はとりあえずkindle端末に入れたので、それ読んでからパンフレットの端々まで読もうかなって思います。
しかし確かにあれは二度観てようやく咀嚼できるタイプの作品な気がする。目がおっつかない。

 2018-03-03 22:13:09 シェイプオブウォーターを観てきた。

友人に勧められてPVを観て、観に行こうって決めてた作品です。
結論としては、観に行って良かったな、と。

観に行こうか迷っている友人向けに、ネタバレなしの懸念点だけ取り敢えず連ねておきます。


<ネタバレしないつもりの年齢制限に対する感想>

まず、性愛表現。個人的にこれは、どうなんだろう。男女のセックスシーンがあること自体は事実だけれど、結合部はしっかりぼかされているし、正直世の中にあふれている創作の方が過激なんじゃないだろうかと思う。シーンとしてはたぶん20秒程度だと思う。ただこのシーンが不必要だったとは思わない。セックスのグロさはなかった。
冒頭に自慰描写があるけれど、まぁわりとあからさまにぼかされててちょっと笑いかけてしまった。
どちらも年齢制限を下げるために奔走した結果なんだろうなと言う感覚。

次に暴力表現。こちらも特に気になるほどじゃなかった。ゴアと言う程でも無し。
人間の中身がめちゃくちゃ見えてるわけでもない。内臓がこぼれている描写はなかったように思える。ただし、警棒による暴力と、拷問意思による暴力があるのは確か。

最後に、猫が一匹でも死ぬのが駄目な人は観るのはやめておいた方がいい。

</ネタバレしないつもりの年齢制限に対する感想>

下からネタバレ込みの感想。













<ネタバレするつもりの感想>

映画を観終わってこれは、声帯を経る言葉を必要としない二人の物語で、とても叙情的だと思った。
言語・感情・交流はあったけれど、彼が何を考えているのか、彼女が何を考えているのか、ほとんど語られない。だけど自分にとっては、その在り方がうつくしく感じられた。公式で『おとぎ話』と表されているこの作品はたしかに、おとぎ話なのだろう。現実を物語に落とし込んで、輪郭をはっきりとさせつつもどこか曖昧にされている。細かく表現された現実感と、60年代の今を生きる自分にとっての非現実感と、彼というはっきりとした空想と、情景と差別の落とし込み方のバランスがとてもいい。ある種、あの頃と現代にあるいろんなファクターに人格を持たせてキャラクターにしたようにも思える。あれだけの登場人物で、どれだけのことが表現されていたのだろう。

途中、彼女の心証風景が舞台となるけれど、あれには一瞬面食らった。だけど彼女は表現できていないだけで、いろんなことを考えていて、愛したくて、愛していると理解してほしい。それはわりと普遍的な欲求なわけで。
このシーンで、声帯を経た言葉を発することができない、ということで自分とは全く違う生き物なのだと考えていた自分に気づかされた。彼女は、伝えたかったのだと思う。それは自分もそうなわけで。だからこんなものを書いているわけでして。

個人的に、あ、すごい、と思ったのは、イライザと画家の彼の『親密さ』。
男女がそれなりに説明もないまま男女が仲良くフレームインをしたというのに即座に『この二人はいわゆる男女の関係ではない』というのがわかるところは、えっ、めちゃめちゃやばい、って思った。

レーティングを上げたであろうキャンディーの彼のセックスシーンは、暴力的でありながらも不安定であるメンタル描写だと思うのでカットされなくて良かったね、という感じ。あの頃の『米国』というのを彼は投影されていたのかなぁ、なんて。わからんけど。

ただなー!あの水浸しは自分の中の倫理警察が煩かったので、うつくしいシーンであると同時に心がしぬほど痛かったシーンでもある。画面の美しさとしては随一なのだけれど……それだけにおしい……。でもじゃなきゃどこであんなシーン作れるんだよって言うのはある。


最後に、"彼"に名前がなかったのが、個人的にとても腑に落ちたし好感が持てた。
そうだよ、人間に伝える言語を持たないものが人間の言語の名を持つ筈がないし、それを自覚することもない。彼は彼で、自分であった。それがすごく嬉しかったな。

とはいえ、ちょいちょい謎なところはあるので、余裕があれば小説版なるものを購入してみたいとは思う。
叙情的な作品を言語化することの是非はあるだろうけれど。

</ネタバレするつもりの感想>

 2018-03-03 22:06:35 グレイテストショーマン

グレイテストショーマン観てきました。
結論から言うと自分向けの映画ではなかったなぁという感じだよ!

じゃあなんでそう感じたのか、というのを自分のために言語化してみた。


◆個人的に引っ掛かったところ

1:倫理観の噛みあわなさ
多少自分は潔癖のきらいがあるというのは理解した上での発言なので、あれだけれど、どうしても耳触りのいい言葉を落とす人間が最終的に成功する、というのが どうしても 駄目でしたね!時代的なものももちろんあるだろうけれど、どの時代のものだろうと観ているのは現代の自分なのでこれはもうしょうがないよな。悪人が幸せになってはいけないということを言っている訳じゃないです。そういう話じゃない。
※彼らを見世物として云々と言うのは、別に大人が自分の意志でやってるんだからいいのではと思います。

あと映画ミュージカルというのは理解してはいるのだけれど、テーブルの上に当たり前のように上るのも駄目だった。映画としての場面と、ミュージカル的部分があまりにもなだらかに繋がってしまっていて頭の切り替えがついていかず、結果として自分の倫理観の方に違和感として引っ掛かってしまった、というのがトゲのように残ったまま物語を観ることになってしまった。

加えて、劇作家の彼が、あの時点ではショーマンではないのに舞台の上に立って踊るというのも、最終的に恋愛的な意味で結ばれた相手が主役のように振る舞うというのがなんだかなー、個人的にそこは分けてよかったのではという。画面的にはうつくしいのだけれど、結局それは 彼女がサーカスの人間として勝ち取った居場所 という意味合いにならないのではというもやもや。舞台上ではショーマンを継いだ者と、サーカスの人間であってほしかった。

あ、でも主人公の彼が奥さん一筋だったのはめちゃめちゃ評価したい。不倫というものが創作物であれ現実であれ一切受け付けない人間なので、途中「お前さすがにそこで手を出したらこのまま出ていきかねんぞ?!」って思いながら見ていたので断ってくれてよかった。本当によかった。私が不倫を苦手としているのは知っている人から映画を勧められたのでたぶん大丈夫だとは思ったけれどすごい不安だった。とはいえ人心を解さなすぎる。

2:衣装
自分でもなんでこれに引っ掛かってるのかわからないのだけれど、『おなじ衣装』が気になった。いやもちろん、映画上でおなじものが出てはいけないなんて思ってない。けれど、最初の方で主人公が女の子を笑わせてしまって「着替えてきなさい」って手を引かれて部屋へ連れていかれたのにおんなじワンピースで出てきたのは本当に意味がわからなかった。あれはあれで『父親への反抗をする少女』を構成する要素だったのかもしれないけれど、いやしかしそこまであの時点の彼女にその心が育ってるか?というか普通にメイドが彼女が嫌がったとしても着せ替えるだろうし、汚れをそのままにするわけにもいかないから着替えさせるでしょ……。あっ、もしかしてあの海辺の時点で時間経ってたのか?時間経過表現があったように捉えなかったから同日だと思ってたけどわからん……。いやマジで。

別のところだとオペラ歌手の彼女が、NYで初公演を果たした衣装でもう一度歌を披露しているのがワンシーンあったように思えたけれど、メインの人間である衣装に金を出さない人間には思えなかったので、自分にとってはそこも違和感があった。あの時点では全公演専用衣装にしてあとで高く下取りに出すとかしてもおかしくなかったのでは……。

とはいえどっちも『自分がそこまでに感じた人物像』との解離の問題なので、解釈とかは人によるだろうし、そもそも記憶が間違っている可能性も高いので、間違っていたらすみません。人間の顔よりも衣装を覚えるのが苦手なのは正直ある。

3:時間
作中時間がどれだけ経過してるのかしてないのかわからなすぎた。
子供が最初に以降あまり成長していないので想定として1年〜2年なのかなと思っていたけれど、それであれだけのことが起きたら激動過ぎるのでは。いや激動だったのだろうけれど!プリマになるには遅すぎた、発言で「い、いま何歳なんだ……?」というしぬほど物語上ではどうでもいいことに脳のリソースを割きそうになった。
ただ時間感覚がすごい薄い人間ではあるので、その辺が問題だったのかも。これは自分の素質の問題。


◆良かったところ

1:音楽
音楽は映画ミュージカルということもあってノリがいい。これ書いてる二時間後でもまだ頭の中で音楽が鳴ってる。あんまり音楽感性とか記憶の値は高くないのだけれど(というかたぶんわりかし低い)、それでも画面と舞台を際立たせそれそのものもスターであるという存在感があった。あれはCD売れるだろうなぁ。

2:画面のうつくしさ
前述の『ミュージカル部分の違和感』と矛盾するかもしれないけれど、場面転換の切り替わりは本当に良かった。あのスムースさが凄かった。私は好きです。
わりと昔から、横切る何かで場面が切り替わるとか好きだったから多用されててめっちゃわくわくした。あの時間経過を確かに感じさせて『物事が確実なる変化を果たした』という感情を喚起させるのめっちゃ好き。ここまで読んでいただいてご承知の通り、察しがおそろしく悪いので、物理的につきつけてくる変化表現というのが好きなのかもしれない。
あとツアーへ出た旦那を想いながら踊る彼女が最後の窓辺で一人になる、というのはあまりにもうつくしすぎたよね……。すごかった。きっと在りし日の思い出で、それが幸せで、大切なものなんだろうというのを突きつけてくる、儚いシーンなのに力強い説得力があった。旦那のシルエットが薄いカーテンに重なって消えるというのも、それを印象づけていたように思う。あそこは本当に良かった。


◆まとめ

気になる箇所がありすぎて物語にのめり込めず、まぁ言ってしまえば二行目の結論の通り、自分が観て楽しめる映画ではなかったのだなー、ということです。
自分の中で二〜三点、逆鱗とまではいかないけれど許せない方に傾く天秤が多かった、というべきか。

画面の構成としては素晴らしいと思いました。現代で言うところのレトロな、すこし色彩を落としているところにあのショーをしたので、彩度の上下構築が見てて気持ち良かった。
あぁ、そうだ。最後まで飽きはしなかった。どうやってここからオチつけるんだって考えながら観ていたら終わったので、眠たくなったりはしなかった。そういう意味では映像作品として成功していると思う。

最近読んでいた本で「倫理観があまりに異なると、それが行うことを(善悪関係なくとも)受容することは難しい」とあって、この映画もそうだなー、って感じのお話でした。物語の中というある程度ハードルが下がった状態であっても、受容し面白いと思える倫理観ではなかったのが残念でした、という。ただ、もうすこし潔癖でなくなりたいなー、と思わせてくれる作品でした。

とはいえ、これある程度の事実を元にした映画なんだっけか。
彼が偉大なるショーマンであることには、間違いないのだろうけれど。うーん。

そんな感じ。

 2017-07-01 03:20:19 『Arrival(メッセージ)』観てきた。

原作:あなたの人生の物語
洋題:Arrival

いわゆるSF的ドンパチがある作品ではない。
地球外生命体・技術であろう存在といかにコミュニケーションをはかり、それを紐解くのか、その紐解いた先に何を知るのか得るのか、という感じで 個人的には『今の現実世界でもありそうなSF』という感じで、とても見易い作品だと思いました。

あと原作読んでから行くと「そう解釈するのか!」というところもあって中々良い。でもたぶん原作読まなくても楽しめる人は楽しめる。知り合いのSF好きは楽しんでた。

映画作品としてはなんだろう、原作で得られた情報を分解して再構築して解釈を含めた上で現代に通じる視覚情報へ落とす、というのがとても上手だった。
空気観とかもすごくて、例えばフォーカスを当てられた人物の息苦しさとか、悲しさとか、嬉しさと言った感情が地続きにキャッチできる作品で、個人的には楽しみやすかったと思う。

短編小説をどうやって二時間の映画にするんだと思ったけれど、ちゃんと映画になってました。

人外好きとしては、すこしつらいところもあったけれど(人外と言う概念に対する解釈違いとかではない)、彼らはかわいい。好き。


公開からもう一ヶ月以上経ってるせいで上映館が少ないけど、『いま自分がいる世界に似た世界のお話』が好きな人は観に行って損はないと思う。あと『言語を解するかどうかも分からない、自由意志があるのかも定かじゃない相手との、人類と"その存在"とのコミュニケーションに興味がある』って人も。

日本版PVは別に見なくていい。

 2017-01-10 22:44:53 Don't Breathe観てきたよ。

ドント・ブリーズ観ました感想。
どう足掻いてもネタバレしかないです。注意!

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なんだろう!個人的にOPに繋がったところで終わると思ってたから「あっ、まだ続くんですね!」って感じになってしまったのが一番腑に落ちない感じを助長してしまった気がする。
観てる間ずっと心臓痛かったしカメラワーク面白いしまだ終わらないのかっていう飽きはなかった。それ!なのに!という気分。

要所要所である携帯のバイブレーションとか、囁き声とか、相手が耳敏いってわかってるのに大声出すとか、迎撃者に対して襲撃者が片手落ちって感じがする。
生存フラグをあの女性が全部潰していって、それでも彼女だけが空港まで辿りついて海に行くって言うのが、どうもな、という。
勧善懲悪ものじゃないとは思ってたけど、最後の最後で「ちょっと話があります」って終わりかと思ってたらそうじゃなかったね。
乗り捨てられた車とか靴とかでどう考えても女が居ただろうに、それについてアレなのは警察がちゃんと対応しなかった+おじいちゃんが口をつぐんだって言うことなんだろうけど。まぁ向こうの警察事情は知らないのでその辺は言わないで置こう。

あ、そうそう。おじいちゃん生きてて良かった。警報慣らした辺りで「そこまでしなくてもいいじゃん!!!!!」って心の中で叫んでしまったのでやっぱりおじいちゃんに感情移入してしまった。いや女性が激昂する理由もわかるけど……わかるんだけど……っていう。
音が反響して全てが分からなくなる恐怖が本当に、正直じぶんも音に弱いので(別におじいちゃんは音に弱いわけじゃないだろうけれど基本的に世界が音で構成されてるタイプだと思う)、すごくあそこは涙流してしまった。明暗程度ならわかるの盲目加減なのかな。
(というか正直ピペットぶっ刺されたところで喉刺されて死んだのではと一瞬思ったけどすごい頑丈ですねおじいちゃん!)

外に出る時におじいちゃんコート着こんでたのはほこほこした。寒いもんね。ちゃんとコート着るのかわいい。


あぁ、あと個人的にはカメラワークが面白かったなぁ。
特にクレジットに入る時のあれは凄く好き。侵入前後の家の断面図のカメラがあったけど、途中で入る通風孔が「あー、何か通路あるな」って感じでわくわくさせるかんじが良い。
初期にカメラがぐるんぐるんするのは、主人公たちの精神を反映させてるのかな?『何処に何があるのかわからない』という不安さで家の大きさを認識させない意図がある気がした。あの二部屋同時に映してるところはどきどきした。


うーん、やっぱり総括的に『勿体ない』気がする映画だった。
面白かったとは思うけど、なんか物足りないと言うか。でもスリラーとかホラーとか、海外物を見慣れてないせいなのかもしれない。あんまりその辺のお約束事を知らない故の楽しめなさという、自分の知識的に勿体ないことをした可能性が有るので、そう言う意味では時期が早かったかも。

あ、でも最後にこれだけ。
観に行ったことに後悔はないです。


以上!

 2015-01-06 22:45 InterStellar観た。

【InterStellar】を2DIMAXで観て来ました。ハードSFでした。SF好きの方は是非映画館で観ることをおすすめいたします。
えらくネタバレ込みで書いているので、SFが好きで観る予定がある方は読まない方がいいです。

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とりあえず、TARS/CASEが格好良すぎて仕方ないです。
人工知能ロボットでありながら、しかしマスコットではなく『相棒』として存在しているのが凄くいいです。最初の一時間が七年の星でドクター・アメリアを助けに行く姿も、ドクター・マンの認証システムと見せかけた起爆スイッチが起動したところで煙の中から出てきて「すまない、助けられなかった」と悔やむ姿も、あるいは特異点の観測に流されることに対して「私はロボットだ。気にすることはない。それが使命であり、人類のためになる任務だ」ときっと口の端を歪め笑いながら言ってくれているだろう雰囲気とか、そういうのが表現されている150cmの【鋼鉄の板】というのがもうすごい。ホログラムで擬人化されているとかじゃない。人格を持ちつつ、彼らがあの姿である理由がちゃんとしっかりしている。
TARSは特異点観測をして消息不明になったかと思えば土星付近で見つかり、目覚めたクーパーさんと再会して再起動する際にあった「ユーモアは75%に」「75%了解。自爆装置作動……10、9、8」「ユーモアを60%に」「60%に設定しました」……「(また何かいらんことを言う)」「55%にするぞ」っていうやりとりが、あぁ再会したんだな、っていうのが感じられて好きです。相棒感あふれてる。
しかし、軽口を言うTARS、慎重な性格のCASE、ときたらKIPPは喋ったらどんな性格だったのかなと考えないではいられないところがこの映画の素敵なところじゃないかなと。資料にアクセスする際に認証するふりで起爆装置を設定されていた彼は、一体何を感じたのだろう。

主人公のクーパーにしても人間味あふれる、しかしエンジニアでいたがっている一人の男としてえがかれているのがとてつもなくいい。最後の最後で「俺の正直度は90%なんだ」っていうのはずるすぎる。ちくしょう。

マーフの立ち位置もとても美しく聡明で、格好いいと思います。彼女は「あの人は裏切ったんだ」と叫びながらもずっとずっと信じていて、心の中に父親の存在を置いていた、置いていたからこそあの時計がデータ送信の受け皿だと言うことに気が付いたのだろうと。オカルトかと思ったらちゃんとSFでした。あと10歳のマーフと40歳弱?のマーフが、確かに成長したらこうなるだろうな、という人を当てていてときめきました。すごい。「親が子の死を看取るなんていけないわ。あの人を迎えに行ってあげて」というマーフさんの人生を思わせる最期がやはり格好いい。

あとドクター・マンがすごくクズすぎて凄いなと!あのクズっぷりは演技で良く出せるなと言う感じです。「人類のためだ」とのたまいながらも行っている行動はすべて「個人のため」というのがとても矛盾していて素晴らしい。もともと「ここは氷の世界だが、氷の下の地表には有機体がいるんだ」という話の時点で(胡散臭すぎる)と思わせる自然なうそつきの雰囲気が出ていて役者さんこわいと感じるほどでした。

ドクター・アメリアに関しては、最後にエドモンドさんが辿りつきそして亡くなった星、第二の地球足りえる大気のある惑星に着陸できてよかったです。あの後はクーパーさんとちゃんと出会えたのか、そこがえがかれていないところがまた憎くいい演出だなと。

クーパーさんがアメリアさんを迎えに行くのがまさにInterStellar(星間航行)で綺麗な終わりでした。


<ここからは読んだら本当にとてつもなくつまらなくなる物語バレ>

結局、高次元存在と言うものは人類の他にいるのではなく、いつか未来の人類がたどりつくであろう場所・存在・進化の先、というすべて繋がっているエンドでした。
実は、こういう、ループモノと言うか螺旋モノが凄く好きなので、【InterStellar】は本当に個人的に好みド直球なSF映画でした。ガルガンチュアの中でアメリアと至近接触した瞬間は肌が粟立ちました。高次元存在がまるで出てこないと思ったら!そういうことか!と。この作品に出会えて嬉しいです。ありがとうございます。
しかしループ(螺旋)モノって、ストーリーギミックの核と言っても過言ではなく、「ループ系で凄く好みで面白かった!」というだけでもう作品の核ネタバレになってしまうので勧めにくいです。

</終了>

映画館へIMAXで観に行って全く後悔しない三時間でした。むしろ三時間があっという間に溶けた映画でした。